1. セッションの概要
本セッションは、国際的な森林学生組織「IFSA(International Forestry Students’ Association)」の日本唯一の支部である九州大学の学生団体「IFSAQ」を中心に、ユース世代の環境意識を行動へ変えるためのアプローチについて探る内容でした。後半にはITTO(国際熱帯木材機関)で活躍するIFSAOGのポーラ氏も登壇し、学生時代の活動がキャリアへつながる道筋についても共有されました。

IFSA OGのポーラ氏。ユース世代が参加者の大半を占めていた

印象的だったのは、IFSAQの設立動機です。大学を通じて参加したインドネシアのスタディツアーにおいて、運営のほとんどを現地の学生たち(現地のIFSA)が行っていると知ったそうです。インドネシアの学生たちの、他国の学生を巻き込むようなイベントを運営する熱量や行動力を目の当たりにし、「自分たちは参加者だが、同じ学生である彼らは他国から学生を呼ぶようなイベントをしているのか」と強い衝撃を受け、団体立ち上げに動き出しました。 。その際に得た憧れや向上心だけでなく、焦りや劣等感といった「負の感情」と正面から向き合ったことが、団体設立という大きなアクションの原動力になったという率直な話に深く胸を打たれました。
2. 若者の行動を阻む壁と「当事者意識」の醸成への示唆
日本の若者は環境問題への関心や知識を持っている一方で、以下のような要因が行動への一歩を阻んでいるのではないかと提起されました。
- 情報の過多と多忙さ(他に優先してしまう事柄が多い)
- 経済的・時間的な余裕の欠如
- 周囲と異なる行動をとることへの抵抗感
- 「自分の力で社会を変えられるのか」という自己効力感の低さ
これに対し、海外の学生たちは政治や環境課題を身近に捉え、「自分が社会を良くする当事者である」という強い認識を持っていることが、具体的な行動や貪欲に学ぶ姿勢に繋がっているのではないかとIFSAQメンバーは考察していました。
日本の若者においても、社会課題に対する「当事者意識」をいかに醸成し、主体的な学び・アクションに繋げていくかが重要な課題であると再認識しました。

3. 困難を突破する「仲間の大切さ」と明るい主体性
IFSAQのメンバーは、資金不足をクラウドファンディングで乗り越え、森林スタディツアー「SAKURA Camp」を自ら企画・運営するなど、課題を一つひとつ実践で解決してきました。過去に国内の他大学のIFSA支部が持続しなかった件にも触れ、学生団体の継続の難しさが感じられる中で、彼らは繰り返し「仲間がいる」環境の重要性を訴えていました。「志を同じくする仲間」がいることが、同調圧力の強い日本において、個人の意識を行動へ、そして継続的な活動へと繋ぐ力になると示されました。

政治参画や教育の課題という重いテーマを扱いながらも、クイズを交えながら活き活きと語る彼らの姿は、「自分にも何か始められるかもしれない」という前向きな感情を与えてくれました。
弱さや劣等感を否定するのではなく、それらが向上心とうまくバランスをとることで、前進するための大きなエネルギーに変わるのだと感じます。仲間とともに自身を変えた彼らの姿勢から学び、私自身も身近な課題に対して当事者意識を持ち、行動を起こしていきたいと強く思いました。
一般社団法人Change Our Next Decade
大塚文恵























