SBSTTA28の2日目(7月28日)は、プレナリーで主要議題のファーストリーディング(各国による最初の意見表明)が進められ、その後、本格的な交渉を行うためのコンタクトグループが次々と設置されました。会議はプレナリーから少人数で議論する交渉の場へと移り、本格的な政策調整が始まっています。
午前:主要3議題でコンタクトグループを設置
午前のプレナリーでは、以下の議題について各国から最初の意見表明が行われました。
- 議題5:合成生物学(Synthetic Biology)
- 議題6:野生生物の持続可能な利用(Sustainable Use of Wild Species)
- 議題7:科学技術ニーズ=保護地域作業計画の更新(Protected Areas)
いずれの議題でも、多くの国から修正提案や追加意見が示され、プレナリーだけでは調整が難しいことから、議長はそれぞれについてコンタクトグループの設置を宣言しました。
コンタクトグループでは、各国代表が条文案を一文ずつ確認しながら、COP17へ提出する勧告案の文言を調整していきます。SBSTTAでは毎回、重要議題ほどコンタクトグループでの議論が中心となり、ここでの交渉が最終的な成果文書の方向性を左右します。
午後:海洋コンタクトグループ
午後は海洋に関するコンタクトグループが開催されました。
議論では、付属文書(Annex)中心に検討が行われました。生態学的又は生物学的に重要な海域(EBSA: Ecologically or Biologically Significant Marine Areas)のピアレビュー手続きについては、比較的スムーズに各国の合意形成が進みました。
一方で、新たな専門家会合(Expert Meeting)の設置については、必要性や検討範囲をめぐって様々な意見が出されました。最終的には、会議を設置する方向性そのものへの反対は少なく、まずは検討課題を絞り込みながら作業を進めるという方向で議論が整理されました。海洋分野では各国の立場の違いが現れる場面もありましたが、建設的な議論を通じて一定の前進が見られました。
夜も続く交渉
2日目は夜も交渉が続きました。
- 19:00~ 合成生物学コンタクトグループ
- 21:00~ 野生生物の持続可能な利用コンタクトグループ
SBSTTAでは日中のプレナリー終了後に夜遅くまで交渉が続くことも珍しくありません。今後数日にわたり、コンタクトグループで各国間の調整が進められ、COP17へ提出する勧告文書の具体的な内容が固められていく予定です。
今後もIUCN日本委員会では、SBSTTA28の議論のポイントや交渉の動向について、現地から随時報告していきます。
国際自然保護連合日本委員会
会長 道家哲平





















