リーダーズフォーラム2日目、いくつかのセッションが同時並行で開催される中でネットワーキングイベントに参加してみました。参加者は8人ほどで、加えてIUCN職員が4人ほど参加しました。

このセッションでは、最近のIUCNの保全ツールや提言書について、2グループに分かれ、“IUCN global species plan”と気候変動枠組み条約COP28に向けたIUCNの提言書、それぞれについて意見交換を実施しました。

セッション参加者の一人のGlobal Youth Biodiversity Network(GYBN)の方で、英語の苦手な私にも、日本語で気さくに話しかけてくれました。

IUCN Global Species Action Plan

IUCN Global Species Action Planは、愛知目標では具体的な指標がなかった事などから目標が達成されなかった反省を生かし、測定可能でかつ具体的な計画となっています。昆明・モントリオール生物多様性世界枠組み(GBF)では具体的な指標を盛り込むことができなかったため、補完するための計画となっています。中身を見てみると、GBFの23のターゲットごとに、種の保全との関係性やそれらへの指標、想定されるセクター、実行に役立つツールが整理されています。

意見交換の場では、生物種そのものの保存と生態系(環境)の保全のバランスに関する議論やシンボル種と生態系全体の保全に関する議論がありました。

気候変動枠組条約COP28に向けて

気候変動枠組み条約に対する意見書では、IUCNは

  1.  化石燃料を段階的に廃止すること
  2. パリ協定の枠組みにおけるグローバル・ストックテイクに従うこと
  3. 気候危機に対し生物多様性の視点も加えること

の3つを要求していることが説明されました。

私のグループでは残り時間が少なくあまり議論はされませんでしたが、
このリーダーズフォーラムの最中にも何度もclimateの話題が見られたことや他にもラザン会長がClimate Championに指名されたこと、COP28ではIUCNパビリオンを設置すること等から、IUCNが気候変動枠組み条約に対しても積極的に関わっており、今後、気候変動分野との連携が重要であることが伝わってきました。

関連URL
IUCN Global Species Action Plan
https://portals.iucn.org/library/node/51362

IUCN position paper for UNFCCC COP28
https://www.iucn.org/resources/position-paper/iucn-position-paper-unfccc-cop28