生物多様性条約第25回科学技術助言補助機関会合が5月12日10時(東部アフリカ時間)に始まりました。CBD-COP15で採択された昆明モントリオール生物多様性世界枠組み(GBF、あるいは、愛称、生物多様性プラン(Biodiversity Plan))の実施に必要な科学的、技術的に必要なことを検討し、今年10月に開催される第16回締約国会議に繋げる大事な役割を持った会合です。

初日午前の本会議(Plenary)では、開会や、役員選出等の会議運営関係の議題が行われた後、注目議題の一つである「指標(議題3)」」の意見表明が行われました。お昼には、サイドイベント(一覧はこちらか見られます)が開催され、午後には、本会議(Plenary)にて、「科学的技術的ニーズ(議題4)」、「合成生物学(議題5)」(二日目に継続)の議題が扱われました。両議題とも予定では午前中に終わらせる予定のもので、早速、予定が遅れている状況です。

開会の進行は、SBSTTA議長であるボスニアヘルツェゴビナのセンカ氏によって行われました。第25回会合で、メキシコのヘジキオ氏に代わり新たに選出された方で、実施に向けて新たな体制が構築されています。SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップのイベントで来日経験も豊富な日本通の方です。センカ氏は、指標、合成生物学、リスクアセスメントに関する作業部会の成果に謝意を表明し、その議論の成果を基に充実した成果文書を取りまとめたいとの希望が述べられました。そのためにも、締約国に対して建設な議論を求めました。

インガー・アンダーセンUNEP事務局長からは、生物多様性プランの成功には、あらゆる政府やセクターの参加と、正しい科学や技術、扱う人材の重要性を指摘されました。特に、指標、健康と生物多様性、海洋の議題の重要性を指摘しました。

デイビット・クーパー事務局長代理からは、SBSTTAとSBIとの連動の重要性が指摘されました。センカ議長、インガーUNEP事務局長と同様、ケニア豪雨災害の被害者や、世界各地で起きている環境問題への被害者への連帯を述べました。これらが気候変動の課題であるが、自然災害抑制機能を持った自然の劣化の課題とも繋がっており、生物多様性プランの実施が極めて重要であることを協調しました。

自然災害と平和、そして多国間主義の尊重は今の国際社会にとって重要な課題です。開会式でも、ウクライナとロシアの間で対立的なやりとりもありました。

国際自然保護連合日本委員会 事務局長 道家哲平

*今回の国際情報収集・発信業務は、経団連自然保護基金、地球環境基金の助成を受けて実施しています