SBI6の3日目は、資源動員戦略・ジェンダー・PMRR(計画・モニタリング・報告・レビュー)をはじめとする主要議題について、CRP文書を基に文章の協議が朝から行われました。しかし、交渉はなかなか前に進まず、まだ一度も検証してないCRP文書を残すまま最終日に持ち越すことになりました。

資源動員戦略:3つの研究中心で限定的協議に

資源動員に関しては、COP16で採択した資源動員戦略よりかなり絞られた内容だったことから途上国の意見が数多く出されました

議論の中心は、COP16からの継続課題として、以下の3つの研究に関する扱いでした。

  • 債務と生物多様性実施の関係
  • 生物多様性の資金メカニズムにおけるセーフガードの実装
  • 生物多様性と気候資金の関係

これらの研究は現在ピアレビュー中であり、最終的な完成を待つ必要があることから、SBI6のCRPはこれら研究の状況を記述しつつ、SBI7以降での継続検討を促す形に集約しようとしていました。

そのため、債務戦略と資源動員の連動についても多様な意見が出され、単純な合意に至らず、共通表現を確定するのに時間を要しました。特に、債務関連金融商品(例:デット・フォー・ネイチャー等)をどこまで資源動員戦略の文脈に含めるかについて、捉え方が分かれました。

 

ジェンダー行動計画(GPA)中間レビュー

ジェンダー行動計画(GPA)の中間レビュー議論では、CRP文書を基に、これまでのレビュー結果を受けての文言整理が進行しました。他議題と同様、途上国側からは資金と能力支援の表現強化を求める意見が示され、先進国側からは文言の具体性を求める意見が出されましたが、ある程度の共通理解を含む形で前進しました。

 

夜のコンタクトグループ:国際協力とABS

3日目夜間には、前日から継続中のコンタクトグループ(連絡委員会)が国際協力とABS(Nagoya議定書関連)の2議題で開催されました。

全体の印象:膠着感と膨大な残件

3日目を終え、SBI6は事実上の最終日前日となりましたが、

  • 多くのCRP文書に未確定部分(ブラケットや選択表現)が残り、

  • 一部の議題では方向性は共有されたものの文言調整が続き、

という状態です。多くの検討が2026年夏に開催されるSBSTTA28とSBI7、そして10月に開催されるCOP17に持ち越されることが明白で、最終日含め、懸念材料が数多く残っています。

国際自然保護連合日本委員会 道家哲平