国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)では、これまで2020年までの世界目標「愛知目標」達成に向けて、日本各地の生物多様性保全関係者が集い、協働の輪を広げる「にじゅうまるCOP」を開催してきました。今回、その後継の場として、『ネイチャーポジティブナショナルフォーラム』を2026年1月31日(土)に、東京大学農学部創立150周年を記念して、東京大学弥生キャンパスにて開催します。
生物多様性条約COP15では、2030年までの新たな国際目標として、自然の損失を止め、回復へと向かわせる「ネイチャーポジティブ」がキーワードに掲げられました。ネイチャーポジティブを実現するには、日本各地で山、川、農地、海などの多様なランドスケープで進められている先進的な取組をどう繋げ、拡大し、連携していくかが今後の重要な鍵となります。
本フォーラムでは、山、川、里、海など日本各地の多様な地域で進められている生物多様性保全の先進的な取り組みを紹介するとともに、ネイチャーポジティブの実現に必要な制度、資金、技術、人材などについて、多角的な議論を行います。
また、2026年7月には熊本で「第2回グローバルネイチャーポジティブサミット」の開催が予定されています。日本で国際会議が開かれるこの機会に向けて、国内での実践と議論をさらに深めるとともに、関係者間のネットワークを強化し、日本全体で社会的な機運を高めていくことを目指します。
■ 開催概要
日時:2026年1月31日(土)9:00〜18:00(予定)
なお、 前日1月30日(金)に同会場にてプレシンポジウムを開催します(文末参照)
形式:対面・オンラインのハイブリッド開催
※オンライン配信は全体会のみを予定しております
会場:東京大学弥生キャンパス 弥生講堂(全体会)・弥生講堂アネックス(分科会)
対象:生物多様性に関心のあるNGO、企業、行政、自治体、研究者、学生、ネイチャーポジティブ宣言団体など
定員:会場定員300名 オンライン定員なし
参加費:無料(懇親会:3,000円)
主催:国際自然保護連合(IUCN)日本委員会、東京大学農学部
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■ 参加のメリット
- 政策・企業・研究者・市民が交差するネットワークを形成できる機会
- 分科会による深い議論と実践へのヒント獲得
- 国内からグローバル議論への貢献
■ プログラム
午前の部:全体会「ランドスケープでの協働を作り出す」(ハイブリッド開催)
09:00〜 開会挨拶
09:10〜 日本の自然の今/世界・農業景観の事例を知る
09:50〜 日本の事例を知る
- 山 みなかみネイチャーポジティブプロジェクト(日本自然保護協会)
- 海 南三陸・志津川湾の事例 (サステナビリティセンター 太齋彰浩氏)
- 川 流域管理(土木研究所 中村圭吾氏)
10:50〜 ディスカッション「ランドスケープ協働を実現するためのパズルピースは何か?」
11:50〜 午前の部 総括
12:00〜 休憩(1時間)
午後の部:分科会セッション(分科会・懇親会のみオンライン配信なし)
13:00〜 分科会(対面のみ)
ラウンド① 13:00〜14:30(分科会番号:1,2,6,8)
ラウンド② 15:00〜16:30(分科会番号:3,4,5,7,9)
※分科会詳細は「各分科会の内容」を参照ください。
16:45〜 全体会「分科会の成果共有」
17:30〜 総括
- 「日本の挑戦を世界へつなぐ。グローバルネイチャーポジティブサミットに向けて」
ファシリテーター:IUCN日本委員会 会長 道家哲平氏 - グローバルサミットへの期待
Nature Positive Initiative マルコ・ランベルティーニ氏
17:50~ 閉会挨拶
18:00~ 懇親会(対面のみ)
希望制 上限60名まで 参加費:3000円
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■ 各分科会の内容
1.現場レベルでのNbSの推進 社会課題解決型自然共生サイトの可能性
生物多様性保全と社会課題解決を両立する自然共生サイトの活用と普及方策について議論します。地域ごとの実践事例を紹介しつつ、制度的・経済的な支援のあり方を考察します。
2.日本の農業景観(田んぼ)におけるネイチャーポジティブ:生産と生物多様性の両立
水田生態系における自然再生や多様な生物種の保全を進めながら、農業者と協働し持続可能な生産を行う取組について共有し、農政との連携の可能性について議論します。
3.ネイチャーポジティブを支えるファイナンス:資金とスケールアップの課題
自然資本ファイナンスや民間資金の活用、公的資金との連携によって取組を拡大するための方策を議論します。自然共生債、J-クレジット等の制度の利活用についても検討します。
4.人材と実践者を育てる:地域で活躍する人づくり
地域で活動する多様な実践者の育成や、若手人材の参画促進に向けた研修、教育プログラム、支援スキームを担う中間組織への投資について検討します。
5.ネイチャーポジティブへの貢献度の見える化による協働型生態系管理
景観レベルで自然資源や自然リスク管理を行うには、自治体や企業といった多様な主体による協働や、目標設定に基づく取組の貢献度の見える化などが重要です。環境省で進んでいる評価手法の検討施策や、水資源のスチュワードシップ制度、市町村単位でのネイチャーポジティブの取組実例などを紹介します。
6.国の政策と制度の連携による地域レベルのネイチャーポジティブの実現
環境省・農林水産省・国土交通省・経済産業省などが所管する制度や支援施策を横断的に俯瞰し、より効果的な連携の可能性と制度改善の方向性を探ります。
7.行動変容を促すコミュニケーションの検討
多様なステークホルダーによる協働を促進するうえで重要な「伝える力」に焦点を当て、情報発信が一方向にとどまらず、共感や行動につながるためのポイントを、実践者・専門家の知見をもとに考察します。
8.人と野生生物の軋轢を再考する ―ネイチャーポジティブを形にするための実践と模索―
野生生物との「軋轢」という現状に対し、情報の発信者の視点を交えながら、情報の受け取り方やこれからの関わり方を問い直します。実践事例を通じて、ネイチャーポジティブな意識の醸成方法を探ります。
9.農と健康、ボランティア活動に関するウェルビーイングの向上(調整中)
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■ イベント内容のお問い合わせ先
国際自然保護連合(IUCN)日本委員会 事務局
MAIL:mailアットiucn.jp
(アットを半角@に変えてご連絡ください)
■ プレシンポジウム
「景観レベルでのネイチャーポジティブ実現に向けた自治体×企業連携」
プレシンポジウムでは、本フォーラムの主要テーマの一つである「ランドスケープアプローチ」について、自治体×企業の連携による各地域での具体的事例を紹介します。市町村の地域づくりにとって大きな機会となり、また企業の自然関連リスク対応においても大切となる景観レベルでの具体的な取組を自治体・企業・中間支援組織それぞれの視点から紹介します。また、終了後には連携企業を募集している自治体との交流会を開催します。
<開催概要>
日時:2026年1月30日(金)16:30~18:30 (※終了後に会場で交流会を開催)
会場:東京大学弥生キャンパス 弥生講堂アネックス(定員30名) +オンライン配信
主催:公益財団法人日本自然保護協会、国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)
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■ キャンセル規定
ネイチャーポジティブナショナルフォーラム、プレイベント共に当日参加は受け付けておりませんので、必ず事前のお申込みをお願いいたします。また、懇親会のみのご参加も受け付けておりませんので、ご了承ください。
キャンセルは、1/23(金)まで全額返金にて承っております。それ以降は返金やキャンセルのご対応はいたしかねますので、ご了承いただけますと幸いです。キャンセルをご希望の方は、各問い合わせ連絡先またはPeatixページよりお問い合わせください。どうぞよろしくお願いいたします。






















