WCBR3日目の様子です。

朝の時間には、地域やテーマごとのNetwork Meetingが開催されます。朝8時からとまだ眠い時間ですが、私はMAB YouthのNetwork Meetingに参加しました。

昨日のYouth Sessionでは参加者の自己紹介が中心でしたが、本日はMAB Youthの活動の展開に関するブレインストーミングが行われました。セッション中ではいくつかのグループに分かれて、

・Youthの活動を活発化するために、どのようなCapacity Buildingが必要か?

・持続的な活動の予算をどのように確保するか?

などのテーマに関する議論を行いました。日本ではMAB Youthの活動は個人や大学レベルのイニシアチブに留まっていますが、ヨーロッパや中南米ではMAB Youth Networkが政府主導で組織されており、MAB国内委員会のガバナンスや予算に積極的にアクセスできている点が興味深かったです。

 

午前中の全体セッションでは、AfriMAB、ArabMAB、EuroMAB、IberoMAB、Asian Biosphere Reserve Networkの各地域ネットワークからの取り組みの紹介がありました。MAB計画の理念の中に”自然との共生を通じた平和の実現”が据えられていることもあり、ユネスコはTransboundary BR(TBR: 複数の国に跨るユネスコエコパーク)の設定に積極的です。セッションの中でも、ヨーロッパやロシアに存在するTBRの管理運営についての紹介がありました。

 

お昼のサイドイベントでは、EuroMAB Youthが主催するMAB Youthに関する参加しました。金沢大学のAida Mammadova准教授が基調講演の中で白山BRでのStudents Exchange Programを紹介し、その後は参加者同士のグループでBRにおける世代間対話についての議論を行いました。議論の中で「ユースはどのように周囲からの信頼を得ていくべきか?」というトピックがあり、EuroMAB Youthのメンバーからは「自分たちの過去の活動についてリーフレットにまとめて可視化し、自分たちに何ができて何ができないかを明確にするといい」というコメントがありました。

 

夜のサイドイベントでは、横浜国立大学の松田裕之名誉教授がハンドリングするサイドイベントに参加しました。イベントでは、スマホアプリを活用した生物多様性に関するデータ収集や野生動物と人間との軋轢に関する課題についての話題提供がありました。

 

緋熊と黒潮
小林海瑠