レッドリスト

IUCNレッドリスト2002について(ニュースリリースより)

 

絶滅のおそれのある生物種の「レッドリスト2002」が10月8日にリリースされた。
持続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルグ・サミット)が開催され、世界の人々が環境について再認識したこの機会に、IUCNは地球上の生物多様性の生息状況を把握する上で鍵となるレッドリストの改訂版を発表した。
前回のレッドリスト(2000年9月にリリース)から目立った変化として、新たにリストに掲載された400種以上の生物種のうち、124種がIUCNの以下のいずれかに分類された。 絶滅寸前Critically Endangered (絶滅危惧IA類)、絶滅危機Endangered (絶滅危惧IB類)、危急Vulnerable (絶滅危惧II類)(カテゴリーの詳細についてはこちら)また、すでに登録されている約200種についても再評価が行われた。
今回の改訂によると、現在絶滅の危機に瀕する種数は11,167種(動物:5,453種、植物:5,714種)となり、2000年のデータからさらに121種が増えた。この増加は、新たな種がレッドリストに加わったことと、すでに登録されていた種のステータスが変更されたことによる。
IUCNのシュタイナー事務総長は、「レッドリストに登録された生物種はどれもが同じように重要である(例えば、ババリアマツネズミもアフリカサイも比較することはできない)」と述べ、「レッドリストは生物多様性の保全を図る上で、地球規模の基準を提供するもので、IUCNは世界中の人々がこのリストをあらゆる手段として活用し、役立てることを願っている」と語った。

2000年には、絶滅のおそれがあると評価された植物種数は5,611種(絶滅危惧IA類‐1,014種、絶滅危惧IB類‐1,266種、絶滅危惧Ⅱ類‐3,331種)であった。これにメキシコとブラジルのサボテンの分析調査が加わり、今年の総数は5,714種(絶滅危惧IA類‐1,046種、絶滅危惧IB類‐1,291種、絶滅危惧II類‐3,377種)になった。植物種についてはまだ調査が追い着いていないことが現状である。地球上の知られている植物種のうちの約4%しか分析されていないことを考えると、実際に絶滅のおそれがある植物数はかなり多いと考えられる。登録されている植物種のほとんどは樹木である。

今回改訂されたリストによると、絶滅した種数は、飼育・栽培下でのみ生息する野生絶滅種を含めて811種(動物:719種、植物92種)になり、2000年からは7種が加わっている。 その中には、1860年に発見されたのを最後に絶滅したとされるsea mink(Mustela macrodon)や1710年頃に絶滅したとされるReunion Island sheldgeese(Mascarenachen kervazoi)、また1500年頃に絶滅したとされるHippopotamus lemerleiとH.madagascariensisが含まれる。

今後レッドリストのデータベース(IUCN独自のレッドリスト検索サイトで2000年に設置www.redlist.org)は毎年更新される予定で、今回はその初回である。現在登録されている種は再評価と再分類がなされたものである。

2000年のレッドリストのリリースから、絶滅のおそれのある種の分布状況や絶滅の危機に瀕する種についてのレポートに目立った変化はない。レッドリストは4年毎に総分析され発表される。次回は2004年に発表される予定である。2000年のレッドリストによると、絶滅のおそれのある種が多く生息している国は、哺乳類と鳥類については、インドネシア、インド、ブラジル、中国で、植物種については南米、中米、中央アフリカ、東アフリカ、東南アジアがあげられている。

絶滅のおそれがある種にとって、生息地の破壊・減少が与える影響は、鳥類で89%、哺乳類で83%、植物で91%にもなる。絶滅のおそれがある動植物種の生息地が最も多いところは、低地や山岳の熱帯雨林である。絶滅の危機に瀕する数多くの魚類や爬虫類をはじめ両生類や無脊椎動物が生息する淡水域の環境は極めて高い危機にさらされている。

 

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